故・川本喜八郎氏がTV人形劇化を夢見て作った幻の「項羽と劉邦」の人形達を公開。「三国志」からは孔明ほか主役達も展示。

項羽

劉邦

韓信
NHK人形劇「三国志」と「平家物語」の人形美術で著名な故・川本喜八郎氏は、実はもうひとつ「項羽と劉邦」という古代中国を舞台とした壮大な歴史人形劇を、TV人形劇の最高峰として実現することを目指し、未完成のカシラも含めると43もの多くのキャラクター達を作り遺してくれていました。川本氏は、日本人の典型が「平家物語」であるとするならば、中国の典型は「項羽と劉邦」の物語に現れていると考え、その人形制作を試み、一部を完成させていたのです。
当人形展では、三国志の主人公・孔明が天下三分の計のヒントを得たと思われる、三国志より400年昔の歴史物語の面白さに、川本喜八郎作の人形達を通して触れてみようというものです。「左遷」「背水の陣」「四面楚歌」など、私達が日頃使っている言葉の由来は、この物語にあります。
幻の三国志ともいえる「項羽と劉邦」を知れば、「三国志」をもっと理解できるでしょう。