2019年9月22日

Oeshiki Project Session #2「雑司が谷のまちを劇場にしてみよう! ワークショップ」レポート


4月27日(土)御会式の舞台である雑司が谷にて、《Oeshiki Project》空間資源活用ディレクターの嶋田洋平と、ディレクターの石神夏希による、まち歩きワークショップが行われました。

4月27日(土)、曇り空の雑司が谷二丁目四つ家児童遊園に参加者の皆さんとファシリテーターの嶋田さん、石神さんが集合しました。
この日は静かな公園も10月の御会式当日には講社の出発場所としてにぎやかな場所になるそうです。そのため、園内のアートトイレにも万灯がちらり(アートトイレについてはこちらからhttps://toshima-scope.city/art-toilet-04/

今回のSessionでは雑司が谷を中心に豊島区の様々な場所を巡り、物語の構想を膨らませながらまちを歩きます。異なる視点でまちと出会い、普段は見逃してしまうような物や事に気づくことが狙いです。テーマは「雑司が谷の猫をめぐる物語」。
参加者のみなさんは、どんな場所を見つけるのでしょうか?

今回、嶋田さんが用意してくれた地図は一般的な住宅地図と、都市計画図。
今後、高速道路が通る予定の場所や、区画整理予定地など「これからまちがどんなふうに変わっていくか」がわかります。

嶋田さんのガイドを聞きながら新宿の高層ビル群を望む公園や、都内23区でもトップクラスの傾斜の急な坂、今後道路ができて風景が大きく変わる予定の文京区と豊島区の境目、ボール遊びが禁止されている公園などに立ち寄ります。
いつもは何気なく通り過ぎる場所でも、嶋田さんからのお話を聞きながら巡ると、なんだか特別な場所に見えてくるから不思議です。

桜の人気スポット・仲之橋、お岩さんで有名な面影橋、「都内にこんな広大な空き地が?」と驚くような電機会社の跡地、「目白」の地名の由来となった目白不動がある金乗院などに立ち寄りながら、鬼子母神堂へ。

鬼子母神堂へと続く並木道には、かつて手塚治虫が「トキワ荘」を出た後に住んでいたアパートや、ドラマのロケ地にも使われた趣あるカフェなどがあります。
鬼子母神の境内では、石神さんがこの場所の由来を話してくれました。

鬼子母神堂を後にし、区役所近くの東池袋エリアへ。
区庁舎の高層ビルの足下には、古びた空家や、まるでアニメに登場しそうな雰囲気ある空き地などが広がっています。
駅前とは大きく異なる雰囲気に、本当にここは池袋なのだろうか?と思えてきます。

日ノ出町の都電踏切付近には、大都会池袋と住宅街を隔てるエアポケットのような空間がありました。嶋田さんや参加者の皆さんからは、ここは演劇の舞台にピッタリなのでは?との声も。
今回の物語のテーマである猫もたくさんいました。猫に誘われて進むうち、気がつくとずいぶん時間が経っている。そんな普段とは異なる時間が流れる、なんとも不思議な空間でした。

散策後は雑司が谷のレストラン・カフェに集まり今回歩いた道や印象的だった風景を思い出しながら、参加者ひとりひとりが「雑司が谷の猫をめぐる物語」を作ります。
それぞれ散策中に撮影した写真、地図、メモ等で振り返りながら、集中して物語の「舞台となる場所」「あらすじ」「登場人物」などを書いていきます。

最後は、2チームに分かれて発表です。
豊島区の様々な場所で猫たちが活躍する物語には、参加者の皆さんの個性があふれていました。

例えば

●都市開発のため猫の宿敵であるカラスが増加してしまったことによって起こる猫とカラスのチームによる縄張り闘争。

●高度経済成長の時から雑司が谷の街を見守ってきた猫が、雑司が谷周辺で様々な人間に一目惚れしていく。

●雑司が谷に越してきたばかりでまだ街に慣れない主人公を、猫が街案内をしてくれる。

●バツイチの専業主婦が、富士見坂で見つけた求人に引き寄せられ仕事をはじめる。雇い主のおじいさんからは猫を大切にマンションで育て、猫がいなくなったらやめなくてはいけないという条件のもとに働き始める。

●主人公の枕元に毎晩目白の不動明王が立っていて理由を聞くと、鬼子母神堂の神に恋をしてしまった。鬼子母神堂の御会式に不動明王を参加させる代わりに猫がたくさん集まる場所に案内してくれる取引をする。

●もともと雑司が谷に住んでいた人間が猫に生まれ変わり、雑司が谷に住もうと思うが共存を図ろうとするも人間に断られ、どうすれば人とうまく共存をしていけるかを考える。

などなど

普段は意識せず通り過ぎる風景も、さまざまな人の想像力を通して眺めてみると、新鮮に思えてきます。また、ここを舞台に演劇作品を上演するなら、どんなシーンが生まれるだろう? と、ひとつの場所も様々な方向から眺めてみたくなりました。

10月のツアーパフォーマンス『BEAT』本番には、この街歩きが、どう生きてくるのでしょうか? どうぞお楽しみに。

※雑司が谷鬼子母神では「鬼」の字を一画目の角がない字を用いています。

|関連イベント|
Oeshiki Project Session #2
雑司が谷のまちを劇場にしてみよう! ワークショップ
〈日程〉4月27日(土)10:00-17:00
〈集合〉雑司が谷二丁目四つ家児童遊園
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