2019年8月21日

2月1日 日本 豊島区 開幕式典レポート



2月1日(金)東アジア文化都市2019豊島開幕式典が東京芸術劇場コンサートホールにて開催されました。
司会:豊島区国際アート・カルチャー都市プロデューサー、フジテレビジョン編成局 笠井信輔アナウンサー


式典は日中韓の心をつなぐ歌として創作された「わたしは未来」の合唱からスタート。
「わたしは未来」は現文化庁長官の宮田亮平さん(当時は東京藝術大学学長)が共通の歌詞を日本・中国・韓国の3 か国の言葉に訳した歌の創作を提案、故松下功さん(前東京藝術大学副学長)が作曲、作家の夢枕獏さんが作詞を手がけた歌で、歌詞には、自分たちの未来に期待を持ち、国境を超えて夢を叶えてほしいという願いが込められています。この歌を通じて、日中韓のさらなる交流と新たな絆が築かれることが期待されています。
豊島区では区内の小中学生を中心に『10,000人で歌う「わたしは未来」プロジェクト』を展開。
式典当日は小中学生約150人がステージに上がり、豊島区立全小学校の児童が取り組む練習映像をバックに、日中韓の三カ国語で歌唱を披露。歌の最後には観客席と一体となった「やー」の掛け声で開幕式典の開会を盛り上げました。

続いて豊島区名誉区⺠で能楽師・人間国宝の野村萬氏による奏上が行われ、
野村氏により、東アジアの友好・平和への願いについての奏上が読み上げられると、会場が厳粛な雰囲気に包まれました。 

野村氏の奏上に引き続き、主催者や来賓がステージへ登壇。
主催者として、高野之夫豊島区長、浮島智子文部科学副大臣 兼 内閣府副大臣(東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)、宮田亮平文化庁長官が挨拶しました。
高野之夫豊島区⻑は、豊島区には、これまでも数多くの文化事業を、区民の皆様をはじめ、「オールとしま」で進め、積み重ねてきた土壌があり、この東アジア文化都市においても、「オールとしま」で豊島区の魅力を発信していくこと。また、文化によってダイナミックに街が変わっていくことこそ東アジア文化都市開催の意義であるとともに、都市と都市、市民と市民が文化を架け橋に交流を深めることでアジアの文化を平和に役に立てることができれば、と東アジア文化都市に取り組む意気込みを語りました。

浮島智子文部科学副大臣は池袋モンパルナスがあった芸術のまちであり、また近年では「マンガ・アニメ」の発信拠点としても注目される豊島区の多様な文化的魅力を生かして東アジア文化都市を盛り上げていくことへの期待感を述べられるとともに、関係省庁、東京都とも連携して、しっかりと豊島区の事業をサポートするとの心強い言葉をいただきました。

宮田文化庁長官はご自身も池袋モンパルナス出身というエピソードや日中韓3か国で歌える歌「わたしは未来」を発案した想いなども織り交ぜながら、豊島区で開催される東アジア文化都市の成功への期待を述べられました。

続いて2019年東アジア文化都市交流都市代表による祝辞として、中国⻄安市徐明非(シュイ・ミーフェイ)副市⻑は「⻄安市は、豊島区、仁川広域市と手を携えて、アジアのため、そして世界のために、忘れることのできないすばらしい「東アジアの文化の都」を作り上げたいと思います。」と、

韓国仁川広域市 朴俊夏(パク・ジュンハ)副市⻑は「1年間を通して各都市の多様な文化芸術を楽しめることは、3都市が共に文化芸術都市として発展できる良い機会。文化芸術が日常となる都市・仁川を目指しなから最善を尽くして参ります。」と述べられました。

また、東アジア文化都市2019豊島実行委員会吉岡知哉全体統括による”開幕宣言”が行われ、
吉岡全体統括は膨大な情報が駆け巡るグローバル化社会での文化交流の重要性、東アジア文化都市が、平和で豊かな未来に貢献することへの願いを述べ、東アジア文化都市2019豊島の開幕を宣言しました。

続いて来賓あいさつが行われ、東京都を代表して小池百合子都知事があいさつされました。
小池知事は、東京が世界を魅了する文化都市として飛躍する2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、豊島区の「東アジア文化都市」と文化の発信、取組で連携し続けていくこと、また、「東アジア文化都市」の開催が、東京、日本の新しい文化拠点の創出という素晴らしいレガシーにつながることへの期待を述べられました。

また、中華人民共和国駐日本国大使館を代表して程永華(チョン・ヨンホワ)特命全権大使、駐日韓国大使館 韓国文化院を代表して黄星雲(ファン・ソンウン)院長があいさつされ、程特命全権大使は、「東アジア文化都市」が、今や中日韓文化交流の重要なプラットフォームとなっていることや、「東アジア文化都市」を機に、文化協力をはじめ、様々な分野で深い融合を図ると同時に、東アジア地域全体の人文交流と経済・貿易取引をリードし、アジア地域の発展と繁栄のために貢献することへの期待を述べられました。
黄院長は、日中韓3国の代表的協力事業に成長した東アジア文化都市事業において2019年に選定された各都市が悠久の歴史の中で培った伝統文化と国際都市の創造的エネルギーを発信すること、また、東アジア文化事業を通じた日中韓の友好親善、地域住民の文化的環境がさらに豊かになることへの期待を述べられました。

そして、式典には23区特別区長会を代表して西川太一郎会長からもご挨拶いただき、
西川会長からは荒川区長でもあるご自身と豊島区とのエピソードとともに、東アジア文化都市の開幕へのお祝いのお言葉をいただきました。

最後に東アジア文化都市について日中韓3カ国の文化担当大臣が合意した当時文化庁長官を務められていた豊島区国際アート・カルチャー都市懇話会近藤誠一会長が、文化庁、豊島区、東アジア文化都市すべてに関わってきたお立場から、東アジア地域を構成する3カ国国民の相互理解と相互信頼の重要性、東アジア文化都市が2014年開始以来、日中韓三国の政治関係が必ずしも良好でないときにも途絶えることなく続いていることで表されている存在価値、そして豊島区、西安市、仁川広域市が連携して東アジア文化都市を一層この地に根付かせていくことへの期待を述べられました。

そして、当日は2019年ASEAN文化都市を代表して、インドネシアのジョグジャカルタ特別州からタフィフ・アグス・ラヤント秘書官にもご臨席いただくなど、地域の皆様はじめ、大変多くの方々にご出席いただき、式典前半は終了いたしました。

そして、式典後半では文化交流公演として3都市の芸能団がステージパフォーマンスを披露。
韓国仁川広域市からは世界各国で公演を行い、ダンスを通じ、伝統に基づく新しい美観を生み出すことで舞踊の未来を先導している仁川市立舞踊団が、厄除けとなる扇をテーマとして近代に創作された韓国を代表する踊り「扇の舞」、韓国の民俗芸能であるパンソリの一つ、「春香歌」に出る「愛の唄」を踊りで表現した作品「愛の唄」、農楽にある仏鼓を使った踊りを群舞で再アレンジし、太鼓の中で最も小さい小鼓を使う踊り「小鼓の舞」の3演目を披露しました。

中国⻄安市は、西安を代表する唯一の市立交響楽団で、陝西(せんせい)歌舞大劇院×西安コンサートホールに所属する⻄安交響楽団の演奏とともに唐王朝の全盛期の詩人・王維が市にある香責寺を題材にした詩吟や、中国より日本へと伝えられた尺八による独奏が披露されました。独唱者、独奏者を中心とした決して大きくない編成でありながら会場全体を包み込む力強い演奏は、王朝としての歴史を持つ西安市の雄大さを感じさせるものでした。

そして、豊島区は、「マンガ・アニメの聖地」としてますます注目を集める豊島区で開催される開幕式典を祝う、アニメ音楽オーケストラコンサート「アニケストラ」公演を実施。
誰もが一度は耳にしたことのある「マジンガーZ」など大ヒット作品の名曲を和田一樹氏の指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団による演奏にのせ、スペシャルゲスト、アニメソング界の帝王 水木一郎氏が歌い上げました。

満席の客席と3都市の熱気に包まれた公演で、東アジア文化都市2019豊島の開幕を祝い、これから始まる事業や国際交流へ向けてスタートを切りました。